甘い甘い恋
「…美嘉…」
あたしは瑠衣から離された瞬間力が抜け、その場に倒れた。
「…雷哉…あたし…瑠衣に笑顔でさよなら何て言えない…」
そういいあたしはまた泣いた。
瑠衣のことになるとあたしは涙もろい。
大好きだった瑠衣が死んだ。
あたしには何よりも悲しい恋だった。
最後くらい笑えば良かった。
あの時呼び止めれば良かった…。
後から後から後悔の波が打ち寄せる。
あたしは何もすることができなくてただその場に立ち尽くす。
まるで捕われた鳥のように。
あたしは瑠衣に別れを告げ一人病室をフラフラとでていった。
自力で歩き瑠衣と最後にあった自分の部屋へと戻った。
瑠衣の温もりが残っていますように。
ただただ無駄なことばかり考えた。