甘い甘い恋

あたしは雷哉からもらった日記を開けた。

瑠衣の綺麗な字が記憶を甦させる。

「…瑠衣…勝手に…死なないでよ…」

あたしは一人涙を流した。

好きなんだ。

伝えきれないくらい。

声にならない叫びとなって込み上げて来る。

あたしはこの気持ちを二度と瑠衣には言葉にして伝えられない。

天国でもお互いの気持ちは通じる。

よくあるフレーズ。

あたしは今その状況になってるけどわからない。

わからない半分、わかろうとしない半分。

これが今のありのままの自分だ。

“7月○日 ×曜日

美嘉へ手紙を書こうかな…って思うけど怖くてペンすら持てないよ。

今動かすので精一杯。

美嘉

という文字を書くだけで胸が張り裂けそう。

美嘉、雷哉 LOVE...AND..HAPPY..

を、僕は願っていますからね。

僕に遠慮はいりません。

ありのままの美嘉でいて下さい。

辛い時は甘えていいんです。
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