甲子園の奇跡
ピンチの後にチャンスあり。

1番、斉藤君の先頭打者ホームランですぐに同点に追いついた。


それから7回まで1-1のまま。


試合が動いたのは8回の裏、ツーアウトになってからだった。

デッドボール、フォアボールで1、2塁。

ここで、エースで主将で4番の倉持先輩が魅せた。


レフトオーバーの2点タイムリーツーベースヒット!

試合後半になっての貴重な2点。


メガホンを叩きながら喜びと興奮の中、あたしの視界には背番号18の姿が映った。

ベンチの前で他の選手と一緒に立ち上がり、声を出しながらスコアをつけている。


あたしの視線は諒大にくぎづけ。

食い入るようにじっと一点を見つめた。
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