甲子園の奇跡
高野 諒大―タカノリョウタ
校門を出るまでの間互いに自己紹介をして、初めて彼の名前を知った。
「諒大はずっと野球部?」
「ちょっ…お前は1年なんだから、普通は高野先輩、じゃないの?」
「関係なーい。2年くらい早く生まれたからって先輩面しないでよね」
笑いながら言った所で校門に差し掛かる。
「じゃあね、諒大」
手を振って別れた…つもりだったけど、諒大が後ろから付いてくる。
あたしがピタリと足を止めると、諒大も足を止めた。
「付いてこないでよ。ストーカー!」
「何か勘違いしてるみたいだけど、俺の家もこっちなの」
「そうなの?」
「そうなの!」
話をしていると、諒大の家までの通り道にあたしの家があることが分かった。
それとうちの高校の野球部は意外と強くて、毎年野球留学…地元とは異なる各都道府県からの入部が相次ぐ。
だから、野球部の合宿所みたいなのがあって、そこで生活してる部員も多いそう。
逆に俺みたいな帰宅組は少ないくらい、と諒大は笑って言った。
校門を出るまでの間互いに自己紹介をして、初めて彼の名前を知った。
「諒大はずっと野球部?」
「ちょっ…お前は1年なんだから、普通は高野先輩、じゃないの?」
「関係なーい。2年くらい早く生まれたからって先輩面しないでよね」
笑いながら言った所で校門に差し掛かる。
「じゃあね、諒大」
手を振って別れた…つもりだったけど、諒大が後ろから付いてくる。
あたしがピタリと足を止めると、諒大も足を止めた。
「付いてこないでよ。ストーカー!」
「何か勘違いしてるみたいだけど、俺の家もこっちなの」
「そうなの?」
「そうなの!」
話をしていると、諒大の家までの通り道にあたしの家があることが分かった。
それとうちの高校の野球部は意外と強くて、毎年野球留学…地元とは異なる各都道府県からの入部が相次ぐ。
だから、野球部の合宿所みたいなのがあって、そこで生活してる部員も多いそう。
逆に俺みたいな帰宅組は少ないくらい、と諒大は笑って言った。