Promise at Christmas
着いたのは小さな公園。


駐車場に車を停め、軽い足取りで広場に出る。

広場の中心には綺麗にライトアップされたクリスマスツリー。


人が多く集まるイルミネーションスポットとは程遠いけど、俺と未来にとってこの場所は幼い頃からの思い出が詰まった場所。



「1年ぶりだね」

着くなりキラキラと目を輝かせながら未来が言った。



当時、俺が17歳で未来が11歳。


母親に叱られ、目に涙を溜めながら智帆に会いに家まで来た未来。

智帆が出かけていないのを知ると、更に涙を溢れさせた。


どうにも困った俺は考えた末、自転車の後ろに未来を乗せてこの公園までやってきた。


ふと足を止め、見上げた先には幻想的なクリスマスツリー。

気付けば未来はいつのまにかにこやかな笑顔を見せていた。


懐かしき思い出。



どちらが言い出した訳でもないが、ツリーが飾られる時期になればこうして2人で訪れている。
< 15 / 45 >

この作品をシェア

pagetop