Promise at Christmas
「寒くなってきたしそろそろ帰ろ?」

未来が赤く泣き腫らした目で笑う。


「もう大丈夫?」

「うん。色々考え過ぎてたのかも。遥ちゃんに言ったらすっきりしちゃった」


そう言うと今度は大きな瞳で俺の顔をじっと見つめる未来。

全てを見透かされているような気持ちになり、思わず俺は目を逸らしてしまった。


「人のことはいいけど自分は?遥ちゃん、大学の頃は頻繁に色んな女の子連れてたよね。最近はそんな話も聞かないけど」

未来はふふっと小さく笑いを漏らした。



それは未来のことが好きだからだよと今ここで伝えたらどうなるのだろう。


気付く訳がない。

隠しているのだから。



俺と未来。

複雑な気持ちを胸に秘め、心はいつも相手を想う一途な心、ただ1つ。


君の想い。

それは俺の心なのかもしれない。
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