Promise at Christmas
大きく伸びをして、全身の力を抜く。

外の空気が冷たいからか部屋の中はひんやりと冷たい。


時刻は朝の9時半。

部屋の壁時計で時間を確認すると、俺は慌ててベッドを飛び降りた。



昨日、真崎に押し切られるように約束を取り付けられた。


乗り気ではないが、今更断る理由も特に思いつく訳でもなく…

いい気晴らしになるかなと思っただけ。



1階に降りて洗面台の前で歯を磨いたり、髪を整えたり身支度をする。


頭の中にこびりついて離れない未来の笑顔。

それを無理やりに消す。



好きじゃない。

必死に気持ちに嘘を付く。


一瞬でも油断したら口にしてしまいそうになる、心の奥底に封印してある気持ち。


どうせ叶わぬ想いならいっそ消してしまおう。

そろそろ限界がくるその前に。
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