Promise at Christmas
「そうなのか?」

「うん。明日、愁君に少し会えることになって、自分の気持ちを伝えようと思ってるの。でも1人で考えてたら不安になって、智帆に話を聞いてもらおうとしても電話繋がらなくて。そこで遥ちゃんの顔を見たら…」

「え?俺?」

「遥ちゃんには何でも言えるし安心しきってるのかな。さっきも泣こうと思ってた訳じゃなかったのに」

口を尖らせて拗ねた顔をする未来に俺は笑顔で返したが、その笑顔は無理に作った笑顔だった。



「遥ちゃんには何でも言える」

「安心しきってる」

いくら未来に嬉しい言葉を投げかけられたとしても…


「愁君に会える」

「気持ちを伝えようと思ってる」

未来が好きなのはあの男なのだとしっかりと思い知らされただけだった。
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