Promise at Christmas
静寂に包まれた部屋。

ただそれだけで寂しさを募らせる。


今、この家には俺1人。

両親は夫婦水入らずでとどこかに食事に行ったまま。

智帆も彼氏と出かけると言っていたので、この様子じゃ今日は帰って来ないだろう。


俺が明日ここを出ていくというのに白状な家族だ…なんて思ってはみたものの時期が悪い。

今日はクリスマスイブ。



この静かな部屋で唯一聞こえるのは時計が時を刻む音。

針は11の数字を指していた。


「もうこんな時間か」


真崎からのメールを確認した後再び眠りに入り、目が覚めたのはついさっきのこと。

あと1時間で日付も変わる。


考えれば今日1日家から一歩も出ていない。

このまま終わるのもなんだかもったいないような気がして、俺は散歩がてらにコンビニまで行くことにした。
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