Promise at Christmas
「いつまで立ってるの?早く座れば?」

智帆に急かされ視線を右に移すと、さっきまでの楽しい気分が一瞬にして凍りついた。


どうして気付かなかったのだろう。

…未来の横にいる男の存在に。



「お兄ちゃん?」

智帆が不思議そうに俺の顔を下から覗き込み、未来もまた心配そうな顔を浮かべている。


「ごめん。仕事が終わったばかりだから疲れてるのかな」

動揺した心を沈めつつ、笑顔を作って智帆の隣に腰掛けた。

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