ウルヴォーグ
「そうだ!!そう言うもんなんだ男同士幼馴染みなのなら、きつく男の友情が結ばれているはず!!そう易々その友情が解かれるはずがない!!男の友情はそういうものだ!!」

「そうだ、男と男の友情には科学では証明できない不可思議的な力が働き結ばれている、その力は他者には解くことはできない!」

その声に混じりあーっあーっという声が聞こえる、女性が耳を押さえ聞こえなくし現実逃避していた。

「力説は終わったの??あーよかった何時間も語られなくっていつからここは暑苦し男同士の友情を語る青春ドラマ的施設に変わったわけ??」

「何言ってんだよ、男を知る貴重な参考意見言ってやってんだ、ありがたいと思わないか??」

「思わないわよ、何度も何度もそんなのに付き合わせないで!!」

その言葉に少し驚いきつつ顔を見合わせる二人そして意味ありげにハァっとため息をつく。
パンパンと乾いた何かがはぜた感じのする拍手を二度するTシャツの男。

「まぁ、本日の話し合いはここまででオーディションまでもう会議は無いため個々に作業に取り組んでくれ忙しくなるぞ本格的に動かなければいけなくなる。」

了解っと簡潔な軍を思わせる返事が返ってくる、そこで解散しようとするときに質問!!と声がした。

「俺はもう帰ればいいのか??」

中洲修がこの会議の場に呼ばれていたのだ、あぁすまないと先程から進行をしていた男が言う。
中洲修は光部が今度のオーディションに参加するように仕向けるように仕事を頼まれていたため、その経過報告をかねてきてたのだ。

「君には今回しっかり協力していただいた、後日極秘にて給料を送らせておく、日給だが君の仕事はこれで終わりのためもうここには来なくていい、様子が気になり見学したいとうならいつでも来てくれ、特別観覧券と言うか資格を与えておく。」

それはどーもと言いつつ片手をあげ会議室を去る中洲、なぁ確かに仕事が終わればそんなものか。
仕組まれた人生なのか本人が気づかなければ普通の人生なのか、そんなことを考えたときふと皮肉だよなっと声が漏れた、自分以外に人影が見つからない廊下に溶け込みながら響いていく。
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