ウルヴォーグ
「生きるってさ鬱になりますよね」

さすがに唐突に言うには酷いことか、多少だけど言った後少し後悔したが。
悲しいことか幸いかまともに受け取ってもらえなかった

「何言ってんだよお前、いっつも気楽にヘラヘラしてんじゃないか」

「ちょっとその言い方は酷いですって!!自分だって悩みの1つや2つあるつもりですぅ」

「あぁそうかい、じゃあその1つや2つ言ってみろよ、きっといえないだろ」

 腹を抱えて大笑いするちょい不良っぽい少年、中洲修(ナカズシュウ)だ、中洲とは小学生以前からの腐れ縁というなかだ。
 最初はめんどくさいやつだと理解していたようだったが、いつの間にか気が合って、知らず知らずのうちに高校生になった今でさえ冗談言い合う腐れ縁になっている。
 ちなみに聞きたくないだろうが、主人公の名前は、光部望(コウベノゾム)だ。
 何のへんてつもない可愛そうな高校生だ。

「なんですか、信じていないですねあれですよ生きていくのにただ平凡に毎日毎日生きているのが無駄に思えて仕方ないんですよ。
 それとそんな思っていても実行に移せない自分が多少悔しいのが悩みなんです。」

「ふっははははっ、ちょいお前何言ってんだよ、お前がそんな事言うキャラかぁ??」

「まずますヒドイです・・・・なんでこんな人と腐れ縁になってしまったかこれも新たな悩みになりそうです、もっとしっかり友達選びをしとけばよかったって。」

「ふーっ、苦しい酸欠だ・・・・・、まぁしかし少し待て俺が100歩譲ってお前がそんな寝言言うキャラだとして俺から意見言わせてもらえば、そんな悩みクソだな人の悩みを変に言って悪いが溝にでも流しちまえ、そもそもだ考えてみろ毎日毎日同じ事の繰り返しただ平凡に変化のない生活が嫌になるといったとこかお前の悩みは、それの悩みの中にどれだけの幸せとどれだけの感謝すべき点が混じってると思う??」

「えっ??悩みの中の幸せと感謝すべき点??」

 自分が答えがわからず少し放心していると中洲がそれを察したのか質問に対する答えみたいなものを言い出した。
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