夜空に恋するわたしたち ~素直になれたら~
「あ、じゃぁさ 拓馬の所いかない?
アイツ 暇だ 暇だって言ってし。」



片野 拓馬(かたの たくま)は、アキナの彼氏でわたしらよりも2歳上。


わたしたちが中学に入学さたばっかりの時に仲良くなり、一緒にいられたのは1年間だけだけど、いろんなことを教えてくれた。



バイクの乗り方、お酒の呑み方……
そのほとんどが悪いことだけど拓馬や他の友達と過ごした時間は、楽しかった。




「いいのぉ わたしまで行って?」



ニヤリとわたしはアキナを見る。




アキナと拓馬はすっごくラブラブなバカップル。


けど、アキナは、恥ずかしいのか なんなのか「そんなことないッ!!!」といつも意地をはる。



 わたしは、アキナがどんな反応をするのか、わかってるけど意地悪したくて わざと言ってみた。

これが面白いのなんのって ニタリ♪




「なッ! べつに そんなふうコト言ってねぇ―よッ!!///」




ほぉらぁ わかりやすい。


照れちゃってかわいいなぁ~



「アハハ そう照れんなって。」



わたしは茶化すようにアキナの肩を軽くたたいた。



「―ッ///
そうじゃねぇだろッ!! ウチは ただその…///」



アキナはさらに真っ赤になってうつむいた。



ここは 気を使ってやるべきだ。




「わたしは行かないから2人でデートでもしてこいよ♪」



…コクン



アキナは何も言わず首を小さく縦に振った。


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