俺様先輩と私
「お待たせしました」
着替えを済ませ先輩の元に行った
「なぁ。俺達が交わしたカップルでいるこの偽りの恋人ごっこの条件ってなんだっけ」
「どちらかに好きな人が出来たら別れる。
私が彼女でいる間は先輩が私を守り
私は先輩の女避けになる……です」
先輩は元々頼んでいたアイスコーヒーを一口飲み
「そうだ。“どちらかに好きな人が出来たら別れる”だ」
先輩は遠回しに
「つまり“別れろ”ってことですか?」
そう言いたいのだろう
前までの私だったら喜んでた
なのに今の私は
「悪いな………別れてくれ」
“はい”の一言を言うのにためらってしまう