白虎連合Ⅱ






「え?」


「特に悩んだりしぃひんって事」


「…そっか」






なんか呆気ないけど。

予想通りっちゃ予想通りなわけやしね。







「なぁゆいちゃん」


「ん?」


「ゆいちゃんは大事なモノを見落としてへん?」


「大事なモノ?」







いきなり話が飛んで、頭を傾げる。



大事なモノって何?

全然分からへんねんけど。








「ヒントは、ゆいちゃんが握ってる」








タバコを地面に押し付け、悠介は歩き出す。

そしてそのまま扉に手を掛けて。








「じゃね」









手を振って階段を下りていった。







ヒント?

ヒントって、何に対しての?








「意味、わからん」








私の呟きに、誰も答えてくれない。








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