白虎連合Ⅱ






「ごめんごめん、朝渡すん忘れてた」


「ひでぇ!!!」


「だからごめんって」






平謝りしながら、バイクに乗り込む。

渡したチョコはしっかりと龍の鞄に入っていって。



喜んでくれてよかった。







「でも去年のチロルチョコと大違いっすね」


「去年は龍にだけ三個あげたやん」


「…まぁ、そうっすけど」


「嫌ならチョコ返して貰おっかなー」


「もう俺のもんっす!!!絶対返しません!!!」







見えない尻尾をぶんぶん振りながら、龍は楽しそうにバイクを運転する。

それがなんだかおかしくて。



私は柔らかい笑みを浮かべた。








「あ、英寿くんと雄大くんにも渡さな」


「……………」


「なんで無視やねん」







ま、今日の夜渡したらいっか。



…忘れそうやけど。








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