白虎連合Ⅱ






私達を見て、下校をしている生徒は下を向いて逃げていく。

守ってくれる人なんていない。



いなくていい。








「もしかして、ゆいの友達?」


「せやけど?」


「うっそ、女友達おったやんや」


「あ?」









見下しながら、絵里が口を開く。

そして紫織に向かって言葉を投げつけた。










「こんなヤツと友達止めといった方がいいで?」










一瞬、空気が止まる。


それでも絵里は止まらない。







「こんなに表情ない女、おもんないやろ?」


「それにあたし、昔コイツに殴られたし」


「あんたもいつか、殴られんで」








絵里は、絵里は分かっているんだ。

私がもう絵里と争う気がないって。




関わりたくないのを分かってて、いちいち絡んで来る。







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