白虎連合Ⅱ







声を掛けられ、顔を上げると目の前に龍と絵里。

龍は焦ったような表情で、絵里は誇らしげ。







「別に、散歩行くだけ」


「でも、」


「龍いいやーん、あたし等も散歩行こっ」







龍が何かを話そうとすると、絵里の声が被る。





龍やって。

他の女とかには名前で呼ばせへんのに。





やっぱり絵里とうちが親友って信じてるんかな。








ドロドロした感情が心の中で渦巻く。

その感情の名前を私は知らない。







何故か龍に対してイライラしてしまう。








「ゆいさん、俺も一緒に…」


「龍は絵里と一緒にいたらいいやん」


「は…?」


「ケツ、乗せてあげたら?」








私は、最低だ。








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