白虎連合Ⅱ
「きゃー!!!」
「華風さん!!!可愛いー!!!」
お菓子を投げると、ギャル達は道路に身を乗り出して手を振ってくる。
けどそれを無視し、私はまたお菓子を掴んだ。
毎年行われる白虎連合行事、それは町ゆく人へのプレゼント。
去年はサンタしかいなかったけど、今年はトナカイもプラス。
「ゆいーっ!!!」
「紫織、」
「ヤバい!!!楽しい!!!」
「ほらほらお菓子投げてあげて」
「うんっ!!!」
紫織サンタは、この行事に参加するのが初めてなのでテンションMAX。
蓮トナカイも楽しそうにバイクを吹かしていて。
そんな二人を見下ろし、私は穏やかな笑みを返した。
「龍、交代しよっか」
「え?!マジっすか?!」
「嫌?」
「嬉しいっすよ!!!」
一旦バイクを止めて、二人共降りる。
そして私が前になり、龍が荷物を持って後ろ。
一気にハンドルを回した。
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