白虎連合Ⅱ
着いた場所は公園の奥。
皆から離れた場所は静けさを保っていて。
「いたっ…!!!」
ダンッ!!!と木に押し当てられ、思わず目を強く瞑る。
再び目を開ければ、目の前には龍。
顔の両脇は龍の手で。
「なんすか?さっきの」
「なにが?」
「俺が他の女をケツに乗せない事、知ってますよね?」
「知ってる」
「ほなさっきの発言なんやねん!!!」
龍の怒鳴り声が耳に響く。
怒っているのは分かる、けど。
そんなん私だって。
「龍はなんで気付かんの?」
「あ?」
「今まで一緒に居たのに、なんで気付かんねんな」
私らしくない弱々しい声。
下を向いて、龍の顔が見れない。
告げ口はしたくない。
でも気付いて欲しい。
絵里が私の心の傷を作った人なんだって。
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