白虎連合Ⅱ







「ゆいさんは、」


「なに」


「ゆいさんは俺と絵里ちゃんが一緒にいて何も思わないんすか」


「は?」


「何も思わないですかって」







いきなり話が変わり、顔を上げる。

目の前の龍の表情はやっぱり怒っていて。





何も思わない?

んなわけないやん。





ムカつくよ、イライラするよ。






寂しいよ。









「なんで、そんなん聞くん?」


「なんでって、」


「なんで絵里と一緒にいながら、聞くん?」







その質問はうちに寂しいって言わせたいんやろ?

じゃあなんで分かってて、そんな行動するん?









「いい加減、気付いて下さい」









切なそうな龍の声。

その声と共に舞い降りたのは、








龍のキス。







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