白虎連合Ⅱ
ゆっくり立ち上がり、絵里の目の前に立ちはだかる。
そして木刀を手に持ち、腕を上げた。
「きゃっ…!!!」
「ゆいさん!!!何してんすか!!!」
振り下ろす寸前に、絵里を守るように龍が私の前に立つ。
その意味が私には全然分からなくて。
「どけ、龍」
「嫌です」
「コイツがうちに何したか分かるやろ」
「分かります、でも嫌です」
「龍…」
「大丈夫やから」
怖がる絵里は龍に縋りついて。
龍は真っ直ぐに私を見た。
龍、今誰を見てんの?
「友達なんでしょ?」
このバイクがどれだけ大切なものか、
「そんな傷、また直せばいいじゃないっすか」
知ってるやろ?
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