白虎連合Ⅱ
「龍、顔上げて?」
「嫌です」
「顔見ぃひんから」
そう言うと龍は渋々体を起こして。
私は必死に顔を逸らす龍を見ないようにして、体を抱き締めた。
急いできたのか、体が熱い。
でも首筋に伝う龍の涙は冷たくて。
止まっていた涙が再び溢れ出した。
「うちこそごめん、龍に酷いこと言って」
「言われて当たり前っす」
「違う、違うから」
私が変な意地なんて持たないで言えばよかった。
意地を張るなら張るで、突き通せばよかったのに。
「傷付けて、ごめん」
私はやっぱり、我が儘だ。
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