白虎連合Ⅱ
出会った頃は、まだお互い幼かった。
顔だってそうやし、性格も。
随分落ち着いたなぁ、うち等。
「てかお前、怪我大丈夫なんけ?」
「え?」
「事故んときの」
「あぁ、もう全然大丈夫」
「本間ゆいには負けるわ」
そう言って、英寿くんは軽く笑う。
私はそれを横目に、空を見上げた。
「でも、あの事故は英寿くんを守れたっていう誇りやし」
「……………」
「それに英寿くんに勝った記憶なんて、今まで無いわ」
「アホ」
髪をクシャクシャに弄られ、思わず片目を瞑る。
見上げれば彼は怒ったような、照れているような表情をしていて。
睨まれても全然怖くない。
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