白虎連合Ⅱ
「ゆい、こっちに来い」
台に乗ったままの英寿くんに見下ろされ、手招きされる。
周りは騒がしさは、彼の声で一瞬で静寂と化して。
でも私は動かない。
いや、動けない。
「聞こえへんのか、ゆい」
「…や、だ」
「チッ、雄大」
「あいよ」
「ちょっ…!!!離して!!!」
どれだけ抵抗しても雄大くんに腕を掴まれてしまう。
それを龍や寿、蓮と紫織は泣きそうな顔で見ていて。
段々と英寿くんに近付く。
痛いくらい掴まれた腕は離してくれない。
私は今、きっと情けない顔をしている。
「そういう事や」
「嫌、や…」
「ゆい!!!」
「そんなんいきなり過ぎるやんか!!!」
涙が、出そう。
.