白虎連合Ⅱ







さっき英寿くんが泣いていた理由。

それは私が過去の話をしてしまったから。





だって私もまさか英寿くんが引退するなんて思ってなかった。

知っていたら、そんな話しなかったのに。








「引退しても、いつでも会えるから」


「……………」


「相談でも、なんでもしていいから」


「でも、」







いることが当たり前になっていた。

手を伸ばせばそこにいたのに。







なん、で。










「いつまでも愚痴愚痴言うな」


「だって…!!!英寿くんがおらな、」


「ええ加減俺に依存すんの止めろ!!!!!」








肩を掴まれて、大きな声で怒鳴られる。

顔は怒っているのに手は震えていて。







「俺を、困らせんな」









英寿くんは、泣いていた。








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