白虎連合Ⅱ






バイクに乗り込み、いつもは掴まない龍の腹に腕を回す。

そして背中に体を預け、もたれかかった。




目の前がクラクラする。

気持ち悪い。







「ゆいさんっ!!!大丈夫っすか?」


「うん、いける…」


「雨降ってきたから急ぎますね!!!」






信号待ちをしている時に、再び雨がパラパラと降ってくる。

空を見れば曇天。



なんだか、嫌な予感がした。







「あ、龍止まって」


「え?」


「コンビニ行きたい…」


「分かりましたっ」






北区のマンションに行くときに、いつも使っている道。

気持ち悪いし、とりあえず何か飲みたい。



病院まで我慢出来ないみたいやし、なにより龍の背中で吐きたくないし。






「なんか適当に買ってくるんで、待ってて下さいっ」


「ありがと…」






私の気持ちを察してくれたのか、バイクから龍だけ下りてコンビニに向かう。

そして私は龍が座っていたシートに手を置いて、体を支えていた。









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