白虎連合Ⅱ






「龍は本間に大丈夫やから、お前は安静にしとけ」


「うん…」





ポンポンと頭を叩かれ、布団に潜り込む。



英寿くんの表情的には大丈夫そうやけど、本当はいてもたってもいられない。

でも、龍が守ってくれた私がまた倒れてしまっては駄目。



少しの、辛抱か…。







「熱もだいぶ下がったし、後は様子見だけやから」


「…うん」


「何があったかは後で聞く、ほな俺行くから」


「わかった」






ガラッと扉が開いて英寿くんは部屋から出て行く。

それを見送ると、天井に視線を変えた。








「寿…」







手を出さないって言ったのに。

約束したのに。



約束を破られた。






スエットのズボンに入っている"ghost"のステッカー。


それが何よりも、証拠。






.
< 53 / 253 >

この作品をシェア

pagetop