白虎連合Ⅱ
若干怒ったような声と扉が閉まる音が聞こえた。
けど私は振り向かない。
いや、振り向けない。
「英寿くん」
「なんや」
「龍、起きてくれへん」
「……………」
「うちのせいで、起きてくれへん」
涙が止まらない。
上手く喋れなくて、歯がゆい。
「何を情けない事言ってんねん」
「だっ、て」
「ほんで情けない顔」
もう一つパイプ椅子を取り出し、私の隣に腰掛ける。
英寿くんは私の顔を見るなり、少し笑って。
ポンポンと頭を撫でてくれた。
「雄大や他の連中は今食堂で飯食ってる」
「……………」
「紫織って子も蓮等と一緒に食ってるから」
「……………」
「今の内に泣いとけ」
瞬間、私は英寿くんに抱きついて。
思いっきり声を上げて、泣いた。
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