白虎連合Ⅱ
病院中が一瞬で静かになる。
知っていた紫織は視線を下に向けていて。
私は乾いた笑みを浮かべた。
「華風寿、それがアイツの名前」
「寿って…確か、」
「そう、誕生日の暴走んときにうちが叫んでた名前」
そして昨日、つい名前を出した。
未だに皆は目を丸くして、頭の中を整理している。
けど、英寿くんだけは冷静で。
「そいつの居場所は分かるんけ?」
「…なんとなく」
「ほなお前が話つけてこい、約束したんはお前やろ」
「うん」
「以上」
そう言うと、英寿くんは窓を開けてタバコを吸う。
病室で吸っていいのかは、まぁ置いといて。
「任しといて」
「俺も一緒に行きます!!!」
「アホ、お前は入院じゃ」
「雄大さーん…」
犬のようにシュンとしている龍は、やっぱり可愛い。
とりあえず、無事でよかった。
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