゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
おかしい。この人おかしい。
私を見て可愛いなんて変なこというのは、絶対この人おかしい。
「な、何言ってるんですか?」
「ん?」
「私が、か、か、可愛いとかなんとか…」
最後の語尾らへんはほとんど声に出てなかっただろう。
「そう思ったから言ったまでだけど。」
平然とした様子でそんな返答が返ってきた。
「おかしいです。私を見て…そんなこと言うなんて。」
「フッ、どうして…?」
「ど、どうしてって…。」
何?この人。普通じゃない。
普通なら私の事…気持ち悪いとかなんとか言うのに。
私は変なものを見るような目で、目の前にいるおかしなイケメンを見ていた。
「普通なら私のことなんか…気持ち悪いとか、貧相だとか…言いますよ。」
こんなガリガリでブス、可愛いなんていう人はいない。
「普通?それ、普通じゃないだろ。
普通は人を見た目で判断しない。」
え…?
思わず私はジッと、真剣な表情でそう言ったその人を見つめてしまった。
それと同時に、ヘンな胸騒ぎがしていた。