゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



分かった。


きっと…みんなが近づいてこなかったのは私の痩せたこの見た目より、私の出してたマイナスな雰囲気が原因だ。


どーせ私なんか…


裏切られるのが怖い…


きっと私なんかいてもいなくても一緒…


そんな自虐的な雰囲気がみんなを近寄せないようにしてたんだ。



「ねぇ、やっぱり里村さんが変わってきたのって高原先輩が関係ないしてる?」


「愛のパワーだぁ!」



え、え、愛のパワー!?



「愛のパワーなんかじゃないよ、確かに先輩にはいろいろお世話になってるけど…」


愛のパワーって…。
恋人同士でもないのに。


あれ?もしかして…


これって…



「…恋の魔法?」


「え!やっぱり高原先輩と!?」


「くわしく聞かせて~!?」



ぽつりと呟いた私の一言に一斉に反応した女の子達。



「おーい、ホームルーム始めるぞ~。」



でも、残念(?)ながら担任の先生の声にみんな不平を言いながら散らばっていった。


なんか…楽しいな。



高校生活2年目にして、
初めてそう思った。



これも、“恋の魔法”?



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