゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



教えられない。
ううん、教えたくない。


昼休み、屋上は私と先輩のお弁当タイムの場所。


教えちゃったら、きっと次の日から先輩とお弁当食べられなくなっちゃう。


それだけは嫌。


だって、あの屋上で私は先輩にたくさんのものを貰ったんだもん。



私は屋上への階段をかけ上がりながら、こんなことを思っていた。



――――――ガチャ。。



最初は乗り気じゃなかったのに…



「遅かったな。腹減ったぞ。」



あぐらをかいて地べたに座り込み、うさぎのりんごをかじるクールな先輩。



「食前のデザートですか?」


「お前もいるか?」


「はい、1つ下さい(笑)。」


「早くこっち座れよ、杏。」



今ではこの感じが心地いい。


こんな先輩を独り占めしたい。


好き…先輩っ。



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