゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



こんな気持ちになったのは初めて。



これが恋だって分かっても、どうしていいか分かんない。



「おい、食わないのか?」



箸が止まったままの私を、
不思議そうに先輩が見つめる。


こんなにカッコイイ先輩だもんね…
私なんかよりこの前告白してた女の子みたいな可愛い子がお似合いだよ。


先輩に恋しちゃっても、駄目なんだよね。


「腹でも痛いのか?」



優しいな…先輩。

もっと好きになりそう。



「大丈夫です。あ、先輩聞いて下さい。」

「ん?」



私はごまかすようにして、先輩にクラスでのことを話した。


おはようって返してもらえたこと。


みんなとの距離が少しずつ縮まってきた気がすること。



嬉しそうに話す私を見て、先輩は…



「良かったな。」



たったその一言だけの先輩の言葉、すごく嬉しくて嬉しくて思わず俯いてしまった。


先輩はクスッと笑うと、ふわっと頭を撫でてくれた。



また胸がきゅんきゅんした…。



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