゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「図書室っていつも人いないよな。」
「…うん。」
たどり着いたのは、いつも見慣れた景色…図書室。私の一番好きな場所。
相変わらずの人気のなさ。
原田くんは机に軽く座ると、図書室の中を見渡していた。
そんな彼を観察する私。
サラサラの焦げ茶の髪。
細い銀のフレームの眼鏡、
その奥の綺麗な二重の丸っこい目。
口角の上がった薄い唇。
全体的にスラッとした体つき。
シャーペンを回すのが上手そうな
繊細な手。
こうして見ると、原田くんって…
「…イケメン?」
「ん?何か言った?」
慌ててぷるぷると首を振る。
そんな私を見て、フッと笑って前髪をかきあげる原田くん。
あ…私の好きな推理小説シリーズの主人公で大学生探偵にそっくりだ。
なんて発見をしたり。