゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「杏か…。」
「どうせ似合わないって思ってるんですよね。」
ふん、杏なんて…どんな可愛い子なんだろうって思う名前。
杏なんて私みたいな女に不釣り合いな名前よ。
「別に思ってない。」
「ウソ。」
何でこんな突っかかるような言い方してるんだろ。
だって、この人…変なことばっかいうから。
「杏、お前いつもそうなのか?」
「はい?」
「すぐ自分を否定する。」
高原先輩は、真剣な表情でそう言った。
何?この人…
何で名前で呼ぶの?
初めてあったっていうのに、
人に何でこんな事言ってるの?
「…私に構わないで下さい。」
この空気に耐えきれなくなり、私は図書室の鍵を先輩に押し付け…そのまま図書室を飛び出した。