゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「な、な、何で先輩っ…」
「今日俺、図書室いたからな。」
「またサボってたんですか?」
「休息だ、休息。」
ツーンとそっぽを向く先輩に呆れつつ、
念のために聞いておく。
「あの、その…聞いてたんですよね?」
「何を。」
く…分かってるくせに。
わざわざ私に言わせたいんだ。
いじわるだ。
「は、原田くんにその…」
「へぇ、あれ原田くんって言うのか。」
「その…す、す、す、すぅ…」
「酢?」
「好きだって…言われたところと…」
「ところと?」
「付き合ってくれないかって…。」
「あぁ。ばっちり聞いた。」
ですよね~。。
私は何とも複雑な気持ちのまま、先輩に視線を向けた。
「それで?何で断らなかったんだ?
あいつのこと、好きなのか?」
不機嫌さがパワーアップした先輩。
ただ告白されて、ちょっと嬉しくなっちゃっただけ。ちょっと浮かれただけ。
別に原田くんのこと…好きとかそんなんじゃないのに。
それにしても、何で先輩そんなに怒るの?
何で断ること前提にしてるの?
自分のおもちゃを取られたくないから?
分からない。先輩が何を考えてるのか。