゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
でも、
「原田くん。」
「ん?」
「こんな私、
好きになってくれてありがとう。」
私を好きになってくれる人なんて、いないと思ってた。
誰も私なんか見てないと思ってた。
それなのに、原田くんは私を…誰とも交わろうとしない孤立した私を見てくれてた。
好きとか嫌いとかそういう感情は抜きに、すごく嬉しかった。
だから、素直にお礼を言いたい。
「里村…そういうのずりぃ。」
「え?」
「可愛いこと言うなよな。」
「ええっ?」
は、原田くん!何を言うの!?
「正直言うと、ちょっと焦ったんだよ。
ずっと見てた里村が…最近すごい雰囲気変わってきて、可愛くなって。そしたら、ずっと俺しか見てないと思ってたのに、みんな里村を見るようになって。」
原田くん…。そんなこと思ってたんだ。
初めて知った。
「なんか勝手に里村のことは俺が一番知ってる、俺にしか里村のこと分からないって…思い込んでた。それで焦って里村に告白した。バカだよな、俺。」
ちょっと悲しそうに笑う原田くんを見て、私はすごく胸がギュッと締め付けられた。
「私が言うのもどうかと思うけど…
原田くんはすごいよ。」