゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



「ちゃんと正直な気持ちを話してくれた。すごいよ。私にはできない。」



好きな人に“好き”と伝えるだけでもすごいのに、それ以上に素直な気持ちを話してくれた。


私にはできない。


先輩に…好きと伝えられない。


そんな勇気もない。



「里村は変わった。
見た目もだけど、明るくなった。
それって…あの人のおかげだろ?」


「…う、うん。」


「だったら…」


「こわいの。」


「え?」


「この気持ちを伝えてしまったら、
今の関係が壊れてしまいそうで。」



原田くんになんでこんなこと話してるんだろう。


原田くんにとったら、迷惑な話だよね。



「そんなこと言ってたら、一歩も進めないぞ?誰だって気持ちを伝える時…怖くなるよ。それでも何かを変えたいから、気持ち伝えるんだろ?勇気だせよ、里村!」



真剣な表情の原田くんは、本当にいい人だと思った。


イケメンで真面目で何事も真剣で、誰にだってまっすぐ向き合って…そんな原田くんだけど…



私は恋愛対象で好きにはなれない。



分からないけど…
先輩みたいには見れない。



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