゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「先輩の甘い魔法」
私はドキドキと不安が入り混じり、おかしくなっちゃいそうな気持ちで屋上にいた。
見上げた空は秋晴れで、清々しい。
「ちゃんと先輩気づいてくれたかなぁ。」
文庫本に、ミルク味のキャンディー。
図書室に先輩来てくれたかなぁ。
私の統計だと、今日は図書室にくる人はあまりいないから…誰かにキャンディーを取られる可能性は低いんだけど。
伝わってほしい。
私の素直な気持ち。
“恋なんて私には関係ない”
なんて強がってた私が…
先輩に恋をして、悩んだりドキドキしたりキュンとしたり泣いたり。
恋の楽しさも嬉しさも、痛みも知った。
初めて恋というものに興味を持った。
―――――――ガチャ。。
いつの間にか夕焼けに染まった空。
夕日が反射して眩しい屋上のドアが開いた。
え…?なんで…?
そこには…
息を切らした高原先輩が立っていた。
「飴3つも一気に食えないだろ。ばか。」
なんて嫌みを言いながら、
キュンとするような甘い笑顔。