゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
私にとって先輩は、恩人みたいな存在。
もちろん、好きな人には変わりないんだけどね。
私が変われたのは誰でもない、
高原先輩のおかげだから。
「先輩には感謝しきれないくらいです。」
「そんなことねーよ。」
「いえ、先輩にも…先輩のお母さんやお父さん、鈴さんにもたくさんいろんなこと教えてもらいました。
先輩に出会ったことでいろんな人と関わることができたんです。」
私はそこまで言うと、たくさんの思いがこみ上げてきた。
気づくと目には涙がたまっていた。
少しでも動いたら、こぼれ落ちそうなくらい。
「杏。」
「・・・・っ。(泣)」
不意に先輩に名前を呼ばれ、グッと引き寄せられた。
そして抱き締められたと同時に、私の目から涙が流れた。
「俺はただお前が
ほっとけなかったから…」
私だけにしか聞こえないくらいの優しい声で先輩は囁いた。
「俺、お前にしか優しくないし。
それにお前しか可愛いと思わない。」
私のドキドキは最高潮に達した。
もう、頭から湯気が出てもおかしくない。それくらい全身が熱い。
先輩…なんて台詞を/////。
「この意味、分かるか?」
甘い声で囁かれて、その意味を考えろって方が難しいと思う。