゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「私…先輩に見合うように頑張ります!」
いくら両想いだってわかっても、こんなにカッコイイ先輩の隣に地味~な私がいたら先輩に申し訳ないもん。
頑張っていい女ってやつにならなきゃ。
帰りに本屋よって帰ろう、雑誌とか買わなきゃ。
「ばか。そんなの頑張らなくていい。」
「え、どうして…」
意味が分からなくて首を傾げる私に、先輩は優しくコツンとした。
「杏は十分変わった。
杏はそのままでいいんだ。」
「は、はぁ…。。」
私は十分変わった、でもそのままでいい。よく分かんないけど…今のままでいいってことなのかな。
「出逢った頃の杏にホレたけど、今の杏にもっとホレた。」
「せ、先輩…甘いですよ。。」
「いいだろ。本当のことだ。」
「そ、そう…かもしれないですけど~…」
「それに、」
「それに?」
先輩は急に不機嫌そうな顔をしたと思ったら、私から顔を逸らした。
先輩なんか顔赤い?
「先輩?」
「お前がこれ以上いい女になったら…原田みたいに…他の男がよってくるだろ…。」
こんな先輩をずっと見ていたい。
私だけが見ていたい。
私だけにしか見せないで欲しい。
ずっと私の隣りにいて欲しい。