゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



「何で後付けてるんだ?」



「いや…その…何て言いますか~。」



先輩の鋭い睨みが私に突き刺さる。


さすがにいまでもこの睨みにはキュンとしないんですよね。
むしろ…グサッ?



「葵くん?そちらの方は…?」



と、
先輩と私の間に割って入ってきたのは…



「もしかして…
この子がこの前話してた?」



「ええ、まぁ。」



え?この前話してた?


長い黒髪を一つ結びにして、エプロン姿のいかにも優しそうな女の人。
年は30代くらい?


だ、誰?まさか…この人と先輩…


ああ…そういうことなんだ…。



「おい、お前まさかまた変な妄想してんじゃないか?」



「してませ…」



「言っとくが、この人は妹の通ってる保育園の先生だ。」



え?先生?というか…妹ぉ!?



「じゃあ…その花束は…?」



恐る恐る先輩の持っている花束を指差す。

先輩が呆れた顔して口を開こうとした…
その時、



「おにぃーーーちゃんっ♪♪♪」



え?お兄ちゃん??


どこからか小さな女の子が走ってきて、
先輩の長い脚にしがみついた。




< 153 / 156 >

この作品をシェア

pagetop