゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
もう、私らしくない。
余計なこと考えない!
そう自分に言い聞かせながら、またも女子達の騒ぐ高原先輩を見てみた。
すると、ちょうど高原先輩は本から顔を上げた。
―――――――――あっ。
なんと、ちょうど上を見上げた高原先輩と目が合ってしまった。
びっくりしてとっさに目を逸らす。
「ねぇちょっと!
高原先輩がこっち見てるよ!」
「え、私見てるかも!」
「え~私だって。」
私の後ろでは、女子グループがキャーキャーとまた騒いでいた。
多分あなた方じゃないと思う。と心で呟きながら、また高原先輩の方をチラッと見る。
え?
また目が合う。
…そして、気のせいだろうか、高原先輩がいつか図書室で見せたようにフッと微笑んだ気がした。
優しく、微笑まれた女の子ならきっとぽわ~んとなっちゃいそうな甘い微笑み。
「今高原先輩が私に微笑んだ気がする!」
「まさか~。高原先輩、超クールなんだよ?女子に微笑むなんかありえないって。」
女子のそんな会話に私は何故か、?が浮かんでいた。
高原先輩…そんなにクールなの?
確かに話すと、ぶっきらぼうな感じはあるけど。
女子には笑いかけないの?