゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



教室に近づくと、何故か廊下の辺りで女子がキャーキャーと騒いでいた。



全く、何でそんなに騒げるの?


何がそんなにあなた達を興奮させるわけ?

私は理解できないといった様子で教室へ入ろうとした。



「おい、杏。」



ん?今何か私呼ばれなかった?


私は立ち止まったけど、まさか私を名前で呼ぶ人がいるわけないと気にせず教室に入ろうとした。


だけど、



「おい、待て。里村 杏。」



また呼ばれたと思ったら、今度は手首を掴まれ引っ張られた。



その拍子に後ろを振り向くと、そこにいたのは…



「何シカトしてんだよ。あほ。」


「名前で呼ばないで下さい。高原先輩。」


「あ?いいだろ別に。」



周りの騒がしい女子にイライラしながら、頭をくしゃくしゃする高原先輩。


やめたほうがいいですよ、それ。


余計女子が興奮してますよ。


これだからイケメンは…何でもない仕草がカッコイイんだから。



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