゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
『何さっきの。』
『高原先輩、何でハリガネ女なんかに話しかけてたわけ?』
『ハリガネ女、高原先輩のストーカーって噂だよ!』
『マジで?キモッ!』
陰口ならもっと小声で喋ればいいじゃない。
教室の自分の席に座ってると至るところでさっきの出来事を話題にしてる女子達。
私、高原先輩のストーカーでもなければ、友達でも何でもないし。
よく分かんないけど、高原先輩が話しかけてきただけ。
まったく、勝手に話作らないでほしいよ。
「本でも読も。」
私はコショコショ話しを続ける女子達を気にせず読みかけの本を広げてみた…ものの何故か内容が頭に入らず、本を閉じて机に突っ伏した。
もう、何なのよ。
落ち着いて本も読めないじゃない。
ほんとに迷惑。
高原先輩のせいよ…みんなのいるところで話しかけてきたから。
いつもみたいに図書室にきた時に話せばいいのに…。
って、別に2人だったら話してもいいってわけじゃないけどっ…。