゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
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「誰も来なかったな、結局。」
「たまたまです。」
「いつもだろ。」
一歩前を歩きながら、しれっとそんな嫌みをいう高原先輩。
何?このひねくれた感じ。
さっきは…ちょっと優しいと思っちゃったりなんちゃったり…したのに。
結局、私は図書室を閉め、高原先輩とともに学校を出た。
私は思い出していた。
図書室で高原先輩に言われたことを…。
『俺がお前を変えてやるよ。』
男の人にこんな事を面と向かって言われたのは初めてだった。
そもそも他人に何か自分のことで言われたのが初めてだった。
高原先輩は、何で私なんかに目をつけたのかな?
というか、何の目的で?
分かんない。
私を変えるって…どうする気?
私は変わらなくていい。
今のままでいい。
このまま、目立つことなく平穏な学校生活を送りたい。