゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
そんな私の心境なんかちっとも分かってない感じ。
私の前をゆっくりと歩く高原先輩を盗み見ると、いつの間にか棒つきキャンディーを食べていた。
さっきはミルク味のキャンディー。
高原先輩…性格に似合わず、甘いもの好きなのかな。
なんか、面白い。
「……クスッ。」
「何笑ってんだぁ?」
「いえ、何でもありません。」
思わず笑ってしまった私に、ちょっと不機嫌そうに舐めていた棒つきキャンディーで私を指差す。
あれ、何だろこの感じ。
初めて…
ちょっと楽しい…この空気。
「お前、もっと笑えよ。…笑った方が可愛いよ。」
高原先輩は、そんな恥ずかしい台詞をサラッと言った。
先輩は、女の子にこういうこと言うの慣れてるのかな。
というか、彼女いるよね。
あれだけカッコいいもん。
それなのに何で私に構うんだろ。