゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「ちょっと、
その後ろに隠してるの見せなさい。」
「何でもないから、早く店戻れよ。」
「ダメ。無理。」
高原先輩はそんな会話を繰り返した後、諦めたように頭をクシャクシャしながら…
「わっ。」
私を前に押し出した。
そして、さっきから先輩と親しげに話していた女の人が目をまん丸くして私を見た。
ちょっとぽっちゃりとして、
ふんわりとパーマのかかったボブヘアーの活発そうな女の人。
私はとりあえず、挨拶をした。
「こ、こんにちわ…」
「やだちょっと、女の子じゃ~ん♪♪」
―――――――――むぎゅ~。
あっという間に、私はその女の人に抱きしめられていた。
それもものすごい力で。
ちょっと…く、苦しい。
「こら、つぶすなよ。」
「あ、ごめん。つい…感激して♪」
軽くめまいがした頃、高原先輩が落ち着いた様子で止めに入ってくれた。
そして私を離した女の人は、にこにこと愛嬌のある笑顔で私に自己紹介してくれた。
「ようこそ、いらっしゃい♪
…私、葵の母です♪」