゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「いらっしゃい、葵の彼女さん♪」
そんなとんでもない事を言って現れたのは、高原先輩にも負けないくらい爽やかな笑顔が素敵なイケメン。
にこにこと私を見つめるその笑顔は、
あれ?…なんか高原先輩と…似てる?
「か、彼女なんかじゃありませんっ!」
「あれ?えみが葵が綺麗な彼女連れてきたって言ってたんだけどな。」
「綺麗なんてそんな…
私は高原先輩の後輩です。」
必死に否定する私をきょとんとしたまるで子犬みたいな顔で見てくるイケメンさん。
すると、見かねた先輩が間に割って入ってきた。
「注文聞きに来たんだろ?。」
「おい葵、ちょっとくらい紹介してくれたっていいんじゃないのか?」
「紅茶のホットと、きなこクッキー。」
「こら、無視か、葵!」
「杏は?」
「え、え、でも…」
さっきからエプロン姿のイケメンさんを無視し続ける高原先輩。
いやいや、無視して注文できないですよ。
私がどうしていいか分からず、エプロン姿のイケメンさんと高原先輩をちらちらと交互に見ていると、
「ったく、いい歳して恥ずかしいんだけど…親父。」
「息子の恋愛事情は気になるだろ普通。」
え?
親父?息子?
この2人…親子??
というか、このイケメンさん…
高原先輩のお父さんなの!?